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2010/06/01

アボリジニアート展(パンフレット)

今回のアボリジニアート展のパンフレットをご紹介します。
アートの写真等をご覧ください。

まずは、表紙です。
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アボリジニアート

ご存知のとおり、オーストラリアには遥か太古から、それは5万年とも6万年とも言われている長い間、人類最古のライフスタイルである「狩猟採集生活」をしながら広大な大陸を自由自在に移動してきた先住民“アボリジニ”の人々がいます。
農耕をせず、家畜を飼わず、野性のモノだけで暮らしてきた彼らは道路標識ひとつない圧倒的に過酷だとしか思えない環境の中でも「生命(いのち)溢れる豊穣な大地」だと大きな笑みを浮かべて私たちに教えてくれます。その大地と共存するなかで、アボリジニの人々は“文明”とは異なる“何か”を築き上げてきました。「読む」「書く」といった文字を持たなかった彼らにとってその“何か”を次の世代に伝承する手段が絵を描くことだったのです。

もともと砂の上と身体にだけ描かれていた「文字に代わる」ビジュアルな言語が1971年に初めてアクリル絵の具でキャンパスに表現されるようになってからというものは、現代美術界にそれはそれは大きな衝撃をもたらしました。
いまや、世界各地のメジャーな美術館ではアボリジニアートが“現代美術”として所蔵されています。西洋美術から一番かけ離れた辺境地帯で描かれる「裸足のアーティスト」たちの作品がまさにコンテンポラリーアートの最先端の美術品として大きく評価されているのです。

アボリジニアートは芸術のために描かれた絵ではありません。まさに自分自身が大地と関わることへの喜びの表現といってもいいでしょう。その喜びをぜひわたしたちも一緒に共有してみようではありませんか。

ビル・ウィスキー 「男の儀礼」
43x90cm
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ジミー・マッケンジー 「バングル・バングル」
60x80cm
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グロリア・ぺチャラ 「ブッシュ・メディスン」
60x120cm
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ドクター・ジョージ 「ティンガリ・サイクル」
61x61cm
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不思議な魅力で誰もをたちまち虜にしてしまう国…それがオーストラリアです。

南半球に日本の22倍もの面積を持つ広大なオーストラリア大陸は、それぞれの異なる地域によって実に様々な表情を持つ、とてもユニークなそしてどこか謎めいた陸地だと思っています。

今からおよそ220年前に入植者たちがつくりあげた植民地社会とは比べものにならないほどの遥か太古から、そのままのかたちで堂々と私たちに語りかけてくれる超ダイナミックな自然。その自然とともに長い間暮らしてきた先住民アボリジニの人たちの深遠なる文化と稀に見るユニークな芸術が私の人生に登場してからというもの、あっという間に16年の月日が経過しました。全身がまるで雷にでも打たれたかのような衝撃を受け、瞬く間に夢中になったことを今でも鮮明に記憶しています。

常に自分に正直に、深くまっすぐ生きるアボリジニの人たちとたくさんの時間を共有するようになってからは、私自身も自分の「こころ」の声にきちんと耳を傾けることの大切さをたくさん学習させてもらっています。普段、忙しい日常で脳みそがパンパンになりがちな現代社会に生きる我々こそ、「大地から生まれたアート」に触れてたくさんのエネルギーを感じてみませんか。

おかげ様で、ギャラリー上原でのアボリジニアート展も今年で5年目を迎えました。砂漠のど真ん中で何度も干しあがり、雨季の大洪水に巻き込まれて何日も立ち往生しながらもそこで心を揺さぶられる素敵な作品に出会った感動は言葉になりません。今年もわくわくする作品をたくさんご紹介します。

会期中は毎日ギャラリーにおりますので、皆様お誘いあわせの上ぜひ足を運ばれてください。お目にかかれるのを心待ちいたしております。

内田真弓

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